2007-01-28 Sun 18:39
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昭和58年。戦後の混乱も遥か昔。安保闘争も終わり、まだバブルという時代がやってくる前のまさにひと時の平和、凪のような時代の話。
昭和53年から昭和58年まで××県鹿骨市雛見沢村で起きた謎の連続怪死事件。ゲームでは現在「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」「目明し編」「罪滅し編」「皆殺し編」「祭囃し編」が発売されています。それぞれ事件の設定は若干違うものの、雛見沢村のお祭り「綿流し」の夜を境に、面白おかしかった日常が激変し、圭一は恐怖、あるいは不可解な事件に巻き込まれていく…という設定。 今回の「目明し編」は、解答編の第一弾にして、五番目の作品となります。当時この作品のゲーム版が発売された時、胸を年甲斐もなくわくわくさせて進めていったことを覚えています。
引きこまれる怒涛の展開だった問題編(祟殺し編はちょっと冗長だった気もしたけど)を超えて、解答編と銘打たれた一作目。主人公が圭一から詩音へとシフトし、惨劇を裏側から見ていくという題うたれたわけでしたが。 終わってみれば、主人公である園崎詩音が殺人犯だったというオチ。これにはしてやられました。てっきり探偵役であった詩音が、事件を殺人を起こしていたのですから。 問題編があるから解答編。しかもそれはきっちりとした裏表ではないのです。何しろパラレルワールドだと思っていた3編が、実は連綿と続く物語の時間軸に縦に並んでいるとは思いませんから。そんな安直な考えを裏切られ、5編目の目明し編は、5番目の物語として機能していました。なんというか、問題も解答もあったものじゃないなと。何しろ謎がより深まっていったんだから。 さて、マンガの話。始まりはひぐらしのなく頃に世界の1年前であり昭和57年。聖ルチーア学園という空の境界の礼園女学院とか、マリみてのリリアン女学園を思い出すw というかあいさつがごきげんようってまるでそれそのものなんですがw その聖ルチーア学園を脱走した園崎詩音。彼女は故郷である興宮に戻ってきたのでした。 そして彼女は実家の鬼婆の目から隠れ住むことになるのだが、そこで一人の少年に出会い、彼と接していくうちに恋に陥るのである。それは最愛の殺人鬼を生む温床となっていく。 詩音は双子の姉である魅音としか振舞う事ができなかった。結局、詩音は悟史に自分が魅音の双子の妹である事を打ち明けられなかった。それが許されなかった。 よって悟史は、鬼隠しにあったその時になっても、詩音の存在を知らなかった事になる。これもちょっとした悲劇だ。 少年悟史の家は北条家。ダム戦争のおり、ひとり園崎家に盾を突き、村八分にあっている状態だった。しかも両親を亡くし、叔母の家に引き取られたものの、妹の沙都子が折り合いが悪くイジメにあい、それを庇うたびに悟史の心は擦り切れていく。そして、足音が余計にひとつ聞こえ始めたのだ。 これは今までの祟殺しの圭一とかと同じ。この謎が明らかになるのは少し先の話ですが。 沙都子・悟史ともに追い詰められ、ついに悟史は凶行に及ぶ。そして毎年起こっていた綿流しの祭りの夜に起こる惨劇は、また今年も起こってしまったのだった。 悟史が詩音に残した言葉。「沙都子の事、頼むからね」 この言葉の意味を、詩音がもっと深く噛み締めていれば、これから続く五回目の祟りは起きなかったかもしれないのですね…。 全ての思いが空回りし、最悪の方向へ行ってしまう。それは一人の少女の少年への深い恋心ゆえに起きた惨劇であった。 方條ゆとりの美麗にして、時に恐怖を際立たせる絵は素晴らしいですね。原作にも忠実に再現しています。 解答編はどうやら2巻では収まらないみたいですね。確かにあと大きなヤマ場が2回は来るからなー。 ゲームでも切なさと涙を誘った目明し編。方條ゆとりがこの先どんな風に料理してくれるのか楽しみですね。
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一応さらっと感想等参ります(※ネタバレありです) …
2007-01-28 Sun 20:26 ミナモノカガミ
もともと書くつもりではいましたが、これは記事にせずにはいられません。 『ひぐらしのなく頃に解』 目明し編 (1) 方條ゆとりさん 『ひぐらしのなく頃に』 宵越し編 (1) みもりさん 例によって原作ゲームが既読の人向けの情報は白字領域を作って分離... …
2007-02-01 Thu 00:09 月の静寂、星の歌
コンシュマゲームの発売やアニメ2期目をひかえ。何だかんだと文句を言われながらも根強い人気の「ひぐらし~」です。今回、コチラは「目明し編」前編。ヒロインの一人である魅音の双子の妹の話です。凄惨なスト …
2007-02-05 Mon 03:19 アーリオオーリオ ドゥーエ
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| 根無草の徒然草 |
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