昭和58年。戦後の混乱も遥か昔。安保闘争も終わり、まだバブルという時代がやってくる前のまさにひと時の平和、凪のような時代の話。
昭和53年から昭和58年まで××県鹿骨市雛見沢村で起きた謎の連続怪死事件。ゲームでは現在「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」「目明し編」「罪滅し編」「皆殺し編」が発売されています。それぞれ事件の設定は若干違うものの、雛見沢村のお祭り「綿流し」の夜を境に、面白おかしかった日常が激変し、圭一は恐怖、あるいは不可解な事件に巻き込まれていく…という設定。
以上がゲームの設定です。この「鬼曝し編」は所謂「ひぐらしのなく頃に」の外伝的な扱いで、舞台となる地も、主人公もまた違います。
雛見沢御三家のひとつ公由(キミヨシ)家の親戚筋に当たる少女由家夏美が主人公。年齢は中学生くらいでしょうかね。
雛見沢から引っ越してきた夏美は、両親と祖母の四人家族。引っ越し先でも友人に恵まれ、さらにはずっと憧れだった少年藤堂暁(アキラ)と両想いであることが分かり、まさに幸せの絶頂にいた彼女に、突如災いが降りかかる。
雛見沢大災害 ゲーム本編ではその真相が明らかになった全住民死亡というガス災害。その後遺症が家族に影を落とし、良好だった関係にヒビを入れていく。「オヤシロ様の祟り」を信じる祖母あきの様子が豹変し、奇行をするようになったのだった。
その後、全国で多発する猟奇的な殺人事件。それは雛見沢出身者が起こしていくものだった。夏美のもとにも、本編からゲストの大石刑事や赤坂刑事も出てきました。
祖母の奇行は目につくようになり、近所でも噂になってしまうほどに。暁に家まで送ってもらうと、その家の回りには注連縄とか、紙人形とかが巡らされたオカルトチックな装いに…。
そして生贄と称して、ペットショップで購入した小動物を溺死させる祖母。すでに正気を失っている模様。しかもこのような事を全国的に雛見沢出身の老人たちが行っているのです…。
それからというもの、周囲の人に自分の素性がバレてはしまわないかとビクビクしながら生活する事になった夏美。その原因は祖母の奇行と、全国における「オヤシロ様の祟り」を信じる雛見沢出身者による殺人・自殺などの事件の数々。
いつしか夏美は、「おばあちゃんなんか居なくなってしまえばいいのに…」と思ってしまう。だが、すぐに考えを改める。家族なんだから、そんな事を考えてはいけない…と。
そして、家に帰ると、
母が祖母を殺していました
あんですとー!?Σ (゚Д゚;) これでこそ、「ひぐらしのなく頃に」。鬼頭えんが描く夏美をはじめとする絵柄も女の子がひじょうに可愛らしかったのですが、逆に殺人の現場、さらには××××するところなど墨絵の効果も相まって、スゴいグロさです。こういうメリハリがある絵心のある人は好きですw
普通の生活を営んでいた少女が陥ってしまった惨劇の落とし穴。自分とは全然関係ないことが、生活を一変させ、狂わせ、抜け出せない沼に嵌っていく…。
次巻で完結する衝撃の外伝物語。崩壊した夏美と家族の絆はどうなってしまうのか…。次が楽しみな一冊ですね。
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